更新日:2013年03月31日(日)
冬に旬を迎える野菜として多く栽培・利用されている。霜に当たると甘みが出て美味。
産地・種類
英語で“Chinese cabbage”と呼ばれるとおり中国原産だが、そのさらに原種はトルコなどにおいて現在でも見られる野性の菜の花であるB・カンペストリスだとされる。
日本での生産量はダイコン、キャベツに次いで3番目に多い。
品種は、中国では山東系、北方系、南方系の3系統8群があり、このうち日本では山東系の3群(菊花心群、芝罘群、膠県群)が定着、さらにそのF1品種が栽培されている。
- 円筒型(包被型)…葉が頭部まで重なっている。日本で最も多く出回る。
- 半結球はくさい…頭部が開く。関東に多く、主に漬物用。
- 紹菜(たけのこはくさい)…華北地方原産。長円筒状に成長する。
- 砲弾型(抱合型)…葉が頭部では重ならない。秋、冬に出回り、主として漬物用。
- ハクラン…偽受精という現象を、アブラナ類の品種改良に利用する研究の過程で誕生したキャベツとの雑種。味は良いが採種量がやや少ない。
- ミニはくさい…1kg前後の小型種。
- ヘアレスはくさい…中国南部、台湾に普及している。無毛で、多汁質なのでサラダなどに向く。
栄養分・効能・効果
キャベツのように結球した葉を食用とするが、結球様の形状はキャベツがやや横に扁平なのに対し、ハクサイは縦に長い。草丈は約40cm。葉は結球の外側は緑色をしているが、結球の内部へいくほど黄白色になる。栄養価は外側ほど高い傾向がある。食物繊維やミネラルが豊富。
白菜のカロリーは 100g当たり 13カロリー(kcal)。(白菜1本で1.5~2kg程度の重量がある。)
白菜の健康効果
白菜の栄養成分はキャベツと似ているが、キャベツに比べて糖質が少なくカロリーが低いので、ダイエット向きの食材とも言える。白菜の主成分は水分だが、色々な栄養素が微量ながらまんべんなく含まれている。
また、ビタミンCやミネラルであるカリウム、カルシウム、マグネシウム他にアブラナ科(大根、かぶなど)の辛味成分であるイソチオシアネートなども含まれている。
イソチオシアネートは、消化をよくする作用や、血栓ができるのを防いだり、ガンを予防する作用などが知られている。 これらの栄養成分から白菜の効能としては美肌効果、風邪の予防、便秘の改善、利尿作用、動脈硬化やガンの予防などが挙げられる。塩を多量に使う漬けものは血圧が上がるとされているが、白菜漬けの場合には、白菜に含まれるカリウムがナトリウム(塩分)を排泄して、塩分を過剰にとるリスクを軽減させている。また白菜を多く用いるキムチは、その効果により健康食品としても人気が高い食品である。
味の特徴
味は比較的淡白であり、キャベツなどと比べると柔らかい。アメリカではサラダ用として広まりつつある。シャキシャキした歯ざわりがある。
調理例
煮物、汁物、炒め物、鍋料理、漬物等に使われる。